2022.08.27

MN-20(ファインバブル生成装置)

MN-20
ファインバブル生成装置ファイルアクアロゴ

ナノメートルの気泡が生み出す可能性。

※ナノメートル:10億分の1メートル

ファインアクアは、非常に微細な気泡[ファインバブル]を液中で発生させる装置です。

通常の気泡は発生後すぐに水面へ浮上し外部に放出されてしまいますが、[ファインバブル]は浮力の影響を極めて受けにくく、水中に長期間存在することができます。これにより、例えば溶存酸素量が非常に高い溶液などを作ることができ、生物活性作用など様々な可能性が生み出され、多分野における新たなニーズの開拓が期待できます。

ファインアクアが生み出すファインバブルとは?

一般的に、マイクロメートルサイズ(104メートル)以下の微細な気泡が「ファインバブル」と呼ばれています。それらの中でもナノメートルサイズの気泡を「ウルトラファインバブル」と呼びます。

ファインバブルとは

当社技術では、数百ナノメートルのファインバブルを1ミリリットル(1立方センチメートル)中に、5千万個以上発生させる事が可能です。

液中での挙動

通常の気泡(直径1mmの気泡)の場合、図左のように液中ではすぐに浮上して水面で破裂してしまいます。しかしファインバブルの場合、図右のように液中でブラウン運動(微細振動)をしながら、浮力の影響を受けずに液中に長時間にわたり滞在することが確認されています。

ファインバブルの液中での挙動

発生方法

[ファインアクア]では、円筒内部の外周接線方向に気体と液体の混合体を、ポンプを用いて高速旋回流を発生させます。その高速旋回時に摩擦を生じさせ、ファインバブルにまで微細化することを可能としています。

ファインバブル高速旋回

4つの特性

生物活性作用

非常に微細な気泡であるため、生物の酸素の吸収が促進され、活性化の傾向が見られる。微生物、植物等の成長促進、有機物の分解促進等が確認されている。

気泡表面特性

気泡の表面がマイナスの電荷を帯びており、液体中の物質を吸着したり、その他の材料の表面に付着する特性がある。材料の洗浄、液中のプラス電荷を帯びている物質を析出させる成果が確認されている。

酸化作用

気体に酸化力のあるガス(オゾン等)を用い、微細気泡の特性である大きな表面積を利用し、液中の物質に対して、影響を与えることが可能である。二酸化炭素による中和の効率化等も検証されている。

液性の変質

液体の中に微細気泡が存在することにより、元の液体の性質(ORP、熱伝導性、圧力分散等)で変質の可能性が模索されている。

利用事例

1.大気ファインバブルによる水耕栽培

大気を吸引して生成したファインバブル水を水耕栽培に使用。10月4日に育苗槽から本水槽に移し生育、10月25日からファインバブル水と比較。写真は約2週間後のファインバブル水と通常の水によるサンチュの育成比較です。

ファインバブル生成装置で水耕栽培

実験開始2週間で根の大きさ、葉の大きさ共に成長に違いが大きく現れました。

2.酸素ファインバブルによる溶存酸素量の経時変化

30Lの水道水に酸素ガスをファインバブル化し、溶解する酸素量を測定しました

容器ガラス水槽(400×250×280)
容量30L(配管・発生器内含む)
気体酸素
気温18℃
運転時間15min
酸素純度99.6%
酸素比重1.429g/L
酸素供給量0.1L/min
全酸素供給量2.13g
溶存酸素量51.70mg/L(運転終了時)
溶存酸素総量1.55g
ファインバブル溶存酸素量運転中
ファインバブル溶存酸素量運転後

飽和状態の約10mg/Lを大きく超えて60mg/Lの過飽和状態に達しました。(酸素溶解効率:73%)
※DO:水中に溶解している酸素の濃度

3.二酸化炭素ファインバブルによるアルカリ性排水等のpH中和

アルカリ性の排水等のpHを中和する。

強アルカリ水処理

トンネル等の湧き水で強アルカリ水が浸出した問題があり、これを効率良く中和するためにファインバブルによる処理試験を実施しました。

活用動画

農業利用

電解次亜塩素酸水(酸性電解水)は特定農薬に指定されています。

広がる可能性

10億分の1メートルという微細なナノメートルサイズゆえに、マイクロメートルサイズでは入り込めない隙間に入り込み、そこにある汚れや臭いの元を吸着させ、剥離します。

ファインバブル可能性

洗浄

建物の外壁やトンネル、厨房、トイレ、バスや電車の車体、繊維に至るまで凹凸のある所にはこのファインバブルが入り込んで汚れを剥離します。

農業

気体に酸化力のあるガス(オゾン等)を用い、微細気泡の特性である大きな表面積を利用し、液中の物質に対して、影響を与えることが可能である。二酸化炭素による中和の効率化等も検証されている。

畜産業

搾乳機など器具の自動洗浄へ使用することで、高い安全性と感染症の防止にも繋がります。

食品加工

ファインバブル化による液性変化を利用して、様々なシーンでの利用が期待できます。

工業

ファインバブルは摩擦抵抗を減らしたり洗浄効果を高める事が出来るため、工業系の生産現場において、様々な省エネルギー化が期待できます。

仕様

ファインバブル生成装置寸法図
型式MN-20
電源単相100V 50/60Hz  三相200V 50/60Hz
消費電力定格消費電力:750W
本体寸法W530×D450×H534mm ※突起部等は含まず
ポンプ仕様全閉外扇屋内 非自吸
液温5 ~ 60℃
使用液体・気体清水、大気に限る ※清水、大気以外をご使用になりたい場合はご相談ください
ポンプ送水能力約20L/min
重量乾燥重量/約60kg
使用温度範囲周囲温度:5 ~40℃
備考屋内仕様(床置式、要排気設備、凍結・結露しない場所であること)
※ MN-20は電源仕様が異なる2種類があります